アメリカン・メガファウナ会

moonさんの呼びかけで、アメリカン・メガファウナ会を開催することになった。
このタイトルの“先達”であるFUKAIさんにお越し頂き、ルール説明をお願いする。
すでに、何度も遊んだという経験の中から生み出された「独自ルール」で、楽しく遊ぶことができた。

 はじめましての挨拶もそこそこに、本日のメインディッシュである「アメリカン・メガファウナ」を始める。
 これは動物の生態系と進化をテーマにしたゲームで、成体のサイズや各種の遺伝子、原種と分種、食物連鎖など、非常に多様な要素をマネージメントしながら自分の担当する生物種を生存、繁栄させていくのが目的だ。
 元のままだと超長時間ゲームになるとのことで、紙ひこーきさんをはじめとした有志の皆さんによるルールの取捨選択や再構成が行われてきたという。その結果として完成したルールで、遊ばせてもらった。

 今回担当したのは「Beak Lizard」。moonさんが担当した「Dino-croc」と同じ爬虫類だ。最初のターンは、moonさんが分種を派生させ、私は「P」型のニッチ遺伝子を獲得。さらに次のターンで「AA」の攻撃遺伝子を持つ分種を派生させる。草食動物として進化した原種は、あっという間に一味さんの「Two-tusker」に駆逐されて絶滅してしまったが、この分種はmoonさんが派生させた「aa」の防御遺伝子を持つ“亀”を捕食できる世界で唯一の生物として生き残っていく。FUKAIさんの「Dog-face」も、それなりに順調は発展。5ターン目の中間決算では、トップのmoonさんが6点、FUKAIさんと私が5点、一味さんが2点と、やや差が開いた展開になった。……ように見えた。

 運命の第6ターン、一味さんが「NI」遺伝子を獲得。そこまでで獲得していた「PPP」遺伝子の効果と合わせ、以降の世界は「Two-tusker」の独壇場になった。なにせ、「N」遺伝子を持つ肉食動物がおらず、しかも他の草食動物は「P」型遺伝子が少なかったり、同数だったりするので、一味さんを止めるすべがない。しかもここから肉食の分種を派生させたので、もはや手が付けられない状態になってしまった。この後も、最終の10ターンまで一味さんの独走は続き、最終得点計算では33点のトップ。私も「M」型遺伝子を持つ唯一の両棲類で追いかけたが及ばず。ああ、残念。

 結論から言うと、素晴らしいタイトルだった。オリジナルルールも「シミュレーション」としての評価は高いそうだが、ゲームとしてはどうか、というものだったらしい。今回プレイしたルールだと、シミュレーション性の高さとプレイアビリティが両立しているように感じた。近日中に、ぜひ再プレイしたい。
  • ファウル・プレイ!(Fowl Play!):初プレイ/4人:3位
 Richard Breeseが、R&D Gamesから、個数限定で出版……リーフエンカウンター(Reef Encounter)の面白さと入手難易度の高さの記憶が鮮明な私にとって、マストバイだったタイトル。とはいえ、入手して手元に置いてしまうと熱が冷める困った性格のため、今日まで積みゲーと化していた。見かねた? moonさんがルール説明を買って出てくれて、ようやく初プレイ。

 これは、ファウル(Fowl:家禽:主に食用で、人間に飼われるたぐいの鳥のこと。鶏とか、七面鳥とかアヒルとか)とオオカミ(狐?)の化かし合いをテーマにしたゲーム。プレイヤーは、あらかじめ定められた得点ルールを満たすように、ファウル駒とオオカミ駒の双方を動かしていく。「最後まで生き残ると得点になる家禽」を、プレイヤー自身が選択する縛りもあったりして、シンプルでパズルチックだけど読み切れない展開になる。

 今回は、黒/四角/七面鳥を生き残らせるように動いてみた。確かに最後まで目的の駒は行き残ったが、代わりに自分が担当するオオカミはあまり獲物を捕れずじまい。何を生かし、どこでどう加点するか、慣れないと難しそうだ。
 ゲーマーの間では名作と言われる「ケイラス(Caylus)」をリリースした、Ystari Gamesの新作。何度か“すれ違い”があって未プレイだった。今日は、moonさんが持参して下さって念願の初プレイ。

 ゲームの進め方は簡単。手番になったらダイスを振り、その結果として決まった選択肢から自分のアクションを選ぶ。他の人は残った選択肢からやりたいことを選ぶ。これを繰り返して自分のアドバンテージを広げていき、勝利を目指すというもの。「ダイスを振って」という部分を除くと、数年前にパワープレイしたゴア(Goa)に似たメカニクスだと感じた。

 初プレイ時の序盤は、何をやっていいのかわからない、という飲み込みの悪さをまたも露呈。「とりあえずラクダがもらえるやつを建てよう」とか、「この街区を確保してみようか」と、腰の定まらない進め方をする。途中から「3マスまで無料で行政官が移動できる建物」+「キャラバンに荷物を送るとカードがもらえる建物」のコンボが気に入ってそれを利用した作戦を実行し始めた。しかし、時は遅し。序盤から優位に進めた一味さんに完敗する。

 短い時間の中に、濃厚な要素が詰まっている好ゲームだと感じたので、皆さんに無理を言ってもう一度遊ばせてもらうことにした(感想戦をしなかったのは、失敗でした。ごめんなさい>皆さん)。

 2回目のプレイでは、初回で気に入ったコンボに加え「追加キューブを置ける建物」を建てて使うことにする。確かに強力、なんだけど、ショップの権利を押さえる一味さんに比べると“一手遅い”感じが否めない。そこで、並び順を利用して、一味さんにラクダを渡さない作戦にしてみた。こちらはキャラバンが主体なのでラクダがだぶつくのはかえって歓迎。トップの一味さんがラクダなしで苦しい展開になれば、逆転の目もありそうだ。
 ……などと考えて進めたところ、まずまずの得点で終盤までは2位につけられた。トップはmoonさん。しかし、このまま終わるかと思ったら、そうは問屋が卸さなかった。最後の最後、ラクダなしでお金ばかり貯め込んでいた一味さんが「ラクダ−お金の等価交換カード」を使って最後の建物を建設して10点獲得。さらに「お金1を、勝利得点1に変換する」カードも使ってさらに10点獲得。一気に20点取り、あっという間にトップを奪取してしまったのだ。moonさんが2位、私も3位に転落してしまった。。。

 ちっとも勝てなかったものの、このゲームにはしびれた。すでに入手手配(共同購入をお願いしている)はしているけれど、到着が待ちきれなくなりそうだ。ケイラス(Caylus)の面白さがわからなかったのでYstari Gamesには注目していなかったが、その認識は改める必要がありそうだ。
  • 政治献金ゲーム(Stimmvieh):3-4回目/4人:4位、2位(トータルでは3位)
 moonさんが持参して下さったコレを。最初のプレイでは、経験者らしく投票カードの確保に行ったが、僅差で負けて3位に沈む。続く2回目は、投票も献金も順調に集めたけれど、キーになるカードが取れず2位に。総合では3位という結果になった。面白いけれど、勝てないゲームの一つなのかもしれない。
  • エコノス(Ekonos):3回目/4人:2位
 最近、パワープレイ中のタイトルを今回も。
 ここまで2回遊んでみた中で思いついた作戦を試してみた。二つの戦術を組み合わせた作戦で、うまくハマれば、かなりの爆発力がある(と、自分では信じている)。

 今回のプレイでは、戦術の一方は完璧に決まった。しかし、もう一方は一手遅れで失敗。あそこで乗り換えが成功していればOKだったのだが。。。

 というわけで、トップの一味さんに5点及ばずの2位。さらに精進しないとね。
  • 終了後の感想
 今日遊んだタイトルは、いずれも非常に面白かった。特にメインディッシュのアメリカン・メガファウナは、即一軍入りを決意する面白さだった。この素晴らしいゲームを紹介して下さったFUKAIさんに感謝したい。