世田谷ゲームクラブに参加

atogさんからお誘いを頂き、SGCに初参加した。
今回は18xxを遊ぶ固定卓に入らせて頂き、かみさんが持参された18FLと1889を遊ぶ。
間できちんと決め直したのに、席順は2回とも同じ。Yokさん→atogさん→私→かみさんという順だ。atogさんの下家はつらいですー(^^;;

  • 18FL(18FL):初プレイ/4人

http://www.boardgamegeek.com/game/21436

 18xx系のゲームのみを扱っているオンラインショップ「Deep Thought Games」には、多彩なタイトルが並んでいる。その中の一つ「18FL」は、初心者向けのタイトルという位置づけだ。1830などから株価操作の難しさを省略し、会社経営の厳しさを排除した。また、マップや線路敷設ルールの調整によって、プレイ時間が短めになるような工夫もなされている。

 かみさんによるルール説明を聞き、マップを見た段階では、“薄い”感が漂っていた。マップの有効面積が非常に狭いので各社の伸びる方向はほぼ決定している。さらに、トークンを置ける大都市は3箇所しかないし、列車の出てくるスピードも遅いし……などなど、明らかに初心者向けに調整されているように見えるので、物足りないかもしれないという不安がよぎった。皆さんも同じように感じられていたようで、「つまらなかったら、途中で止めましょう」という合意のもとで遊び始めた。

 最初のプライオリティは私。オープニングビッドでは10ドルを入れて最安値の個人会社を手に入れる。これで、次のストックラウンドでのプライオリティも確保。さっそく、マップ上の焦点の一つ、Jacsonvilleの公共会社を設立する。続くかみさんも、同じJaxを本拠地にする会社を設立。YokさんはTampaを拠点にする公共会社を設立。高額の個人会社を手に入れた(押しつけられた?)atogさんはいったんしゃがんで、他プレイヤーの会社の株券を購入する。

 18FLでは、各運行ラウンドに1社あたり2枚の黄色タイルを敷設可能だ。ただでさえ狭く見えるボードは、あっという間に黄色タイルで埋まっていく。したがって、収益を伸ばそうと思ったら、1)他プレイヤーの会社と協調し、互いの利益になる路線を作り上げる 2)他プレイヤーに先んじて重要な拠点を押さえてしまう という二通りの手法しかない。
 1)の観点から、Jaxを中心とするボード北側では、かみさんと協調体制を築くことにした。TalhasseやMobileといった拠点をサンクチュアリ化して、互いの収益を確保していく。
 2)の観点から、Yokさんに先駆けてJax〜Tampa間の小都市群を確保。さらにOrlandにも駅トークンを置き、Miami方面への足がかりを築く。

 そうこうするうちに、atogさんがMiamiを拠点にする公共会社を設立し、Yokさんとの協調体制を築き始めた。atogさんの会社は、高収益が約束されているKey Westへ伸びる手もあるが、ハリケーンの襲来が確実というリスクを嫌ったようだ。

 Yokさん−atogさんの“南方同盟”に対抗すべく、北側に陣取るかみさんと私は、それぞれ2社目を設立。かみさんがMobileを、私がTalhasseを拠点にする会社を作り、一大カルテルを構成することにした。後は、このレーベンスラウムを北上してくるバルバロイ共から死守し、“ひらがなハンドル”の千年帝国を築くのみ! ……って、ゲームが違うね。

 こうして、ゲームがクライマックスを迎えたところで、残念ながら時間切れ終了。最初の不安や合意はどこへやら、「惜しい」「もう少しやってみたかった」コールが相次いだ。18FL、確かに過剰な“初心者対策”が多い感じはするタイトルだ。しかし、ヌルイ/薄いわけではなく、経験者同士の対戦でも十分楽しめる、しっかりした作り込みがなされている。これは、アリだ、と思った。ぜひ、また遊んでみたいと思う。

  • 1889(1889):2回目/4人

http://www.gamers-jp.com/playgame/db_gamea.php?game_id=2147

 生まれて初めて18xx系のタイトルを遊んだのは、昨年の11月。そのときに遊んだのが、この1889だった。初プレイは「Wild Heavenバージョン」、今回は「Deep Thoughtバージョン」で。見知った地名や会社名がローマ字表記になっているのは新鮮みがあった。

 最初のプライオリティはYokさん。初手で、高収益が期待できる個人会社「宇高連絡船」にビッド。続くatogさんもこれに乗る。私は、試してみたい作戦があったので「住友鉱山鉄道」を+10でビッドした。4番手のかみさんは、高松電鉄をワン。お互いの思惑が交錯するスタートになった。
 2周目に入ると、Yokさんは三菱汽船には目もくれず、南予鉄道にビッド。atogさんは悩んだ末に道後鉄道、私は三菱汽船を定額で買い取る。最後にかみさんが愛媛鉄道を買って、状況が決まった。
 オークションの結果、Yokさんは南予鉄道と宇高連絡船を入手。atogさんは道後鉄道。私は三菱汽船と住友鉱山鉄道。かみさんは高松電鉄と愛媛鉄道。という会社を持ってスタートになった。

 最初の株式ラウンドでは、atogさんが高松琴平電気鉄道琴電)、私が土佐電気鐵道(土佐電)、かみさんが宇和島鉄道を、それぞれ自力で設立する。単体の収益はatogさんが有利ではあるが、持っているトークン数が少ないので、中盤以降の伸びが薄い。
 一方、土佐電はトークンが3つ。18FLと同様にかみさんと協調体制を築ければ、南方の開発は一気に進められる。宇和島鉄道もトークンは3つあるから、中盤から終盤をにらんだ路線形成をしたいという目的意識が一致しやすいからだ。
 しかも、住友鉱山鉄道を持っているので、「山を開発する」ことを条件に協調路線が獲りやすい。もちろん、自分のために「山を開発して高額路線を切り開く」ことも簡単にできる。
 ……そんなわけで、この時点でかなり勝利を確信できた。

 その後は、ほぼ予想通りの展開。住友鉱山鉄道の能力で高知−池田間を接続し、さらに池田−新居浜−西条と経由して本四連絡橋にたどりついた。また、宇和島経由で大洲、松山に入る路線も確保。序盤から高収益路線を築き上げることができた。
 4SRには阿波鉄道も設立。atogさんが伊予鉄道を設立したため松山経由で本四連絡橋に入るルートが遮断されたが、鳴門−小松島−池田−新居浜−西条のルートは完全に確保した。
 さらに列車操作を行うことで、「D列車が出ない」状況を作り出すことに成功。3+5の土佐電と、4+5の阿波鉄道で、ばりばり走って収益を重ねていく。

 こうなれば、あとは走って「終わらせる」のみ。atogさんが土佐くろしお鉄道を設立しそうになったときは焦った(6/D列車が出る可能性があるので)が、何とかそのままランニングゲームで逃げ切れた。

 最終的なスコアは、私が5049、atogさんが4930。意外に僅差だった(カウンティングミス)が、何とか勝ちきることができた。

  • 終了後の感想
 今日遊んだふたつのタイトルは、いずれも初心者向けの18xxという位置づけになっている。しかし、実際に遊んだ感じはだいぶ違っていた。「18FL」は初心者を意識したルール/マップを一から作り込んで仕上げたタイトル、「1889」は1830をベースにチューニングしたタイトル、という印象だ。どちらも独自の良さがあって面白いタイトルだった。特に「18FL」は面白かった。機会があれば、ぜひまた遊んでみたい。

 初参加のSGCだったが、とても楽しく遊ぶことができた。ご一緒して下さったYokさん、かみさん、お誘い頂いたatogさん、ありがとうございました。また機会があれば参加させて頂きますので、よろしくお願いします。