ゲームニクス理論とは何か(サイトウ・アキヒロ):幻冬舎新書

ゲームニクスとは何か―日本発、世界基準のものづくり法則 (幻冬舎新書)
知人のさとーさんが、ブログで紹介していた本。「ゲームニクス」という概念を使って世の中のさまざまな動きを解説した作品だ。なるほど、と思う事例が複数紹介されている。さくっと読めて、読んで得した気分になれる「平方/兵法本」(へぇ、とか、ほぉ、とか言う感想が多く出る本のこと)の好例だろう。
読了後に思ったのは、「ゲームニクス」に馴染まない様々なことを、人はどうすれば身につけられるのか、ということ。秩序とか規律とか信頼とか。直感的にはわからないし、繰り返しに耐える“ハマる”要素のないことを、どうやって人は身につけ、他者に伝えていけばいいんだろうか。
本書にはゲームニクスの理論が教育に役立っている事例も紹介されていたけれど、それは「実技」や「技能」の話。心の持ち方、あり方を知って/教えていくことは、ゲームニクスの理論とは対極にあると感じた。