冷たいよなぁ

毎週の集会で使っていた空き地は、JR貨物線の高架下にある。斜面に位置しており、上下二段にわかれた砂利敷きの広場だった。もう何十年も前に、地主がJRに寄附(強制徴用という話もあるが、真相は不明)した土地だった。


数年前、空き地がフェンスで囲まれ、中で作業が始まった。新しい町内会館をつくる工事だ。遊び場がなくなった私たちは、徒歩圏内の公園をいろいろ巡って集会を続けていた。


工事が終わり、下段には町内会館が、上段には駐車場が作られた。砂利敷きだった地面はアスファルトで固められていた。


集会をするのに便利だった場所が再び開放されたので、また毎週のように使っていた。そんな先日のこと。“管理人”を名乗る初老の男性がやってきて「ここを勝手に使うのはダメ。正式に許可を取るか、利用を辞めるかのどちらかだ」と言う。近所の住人から、子どもの声がうるさいと苦情が出ていることが理由だそうな。


土地の所有権も、管理義務も、私たちにはない。そのため、件の空き地は使えなくなった。別の場所を探すのは、難しいことではない。工事中はそうしていたのだから。でも、なぁ……と、ほとんど使われている形跡のない“駐車場”を見て思う。子どもに対して冷たい世の中だよなぁ。空き地で遊ぶ子どもの声は、我慢できないかなぁ。そもそも「我慢する」ことなのかなぁ。


「もう、世の中に必要とされていないのではないか」という外的な要因と、自分自身の心の揺れという内的な要因。いろいろなことがあって、いまのまま続けていけるのか不安な昨今。外からの要因を象徴するような出来事だったので、悲しい気分の日曜日。