手放そうと思っているタイトル(その14)

人気のあるボード/カードゲームでも、その寿命が短いことがある。予定数量を完売してしまうと、増版/重版がかからないタイトルは意外に多い。こうした絶版タイトルを購入したいと考えたら、方法は3つだ。一つ目は、オークションなどで出品されるのを待つこと。二つ目は、増版/重版あるいは復刻を待つこと。いずれも、出品者や出版社の意向によって左右されるケースが多いので、手に入れるタイミングが重要になる。
第三の方法。「元ゲームをモチーフにした別作品を手に入れる」こと。人気の高い絶版ゲームの場合、ルールやコンポーネントに変更を加えて別作品として販売される場合がある。たとえば、『バサリ(Basari)』というゲームは『宝石商(Edel, Stein & Reich)』として再登場したし、『ワレンシュタイン(Wallenstein)』は『将軍(Shogun)』になった。追加ルール/コンポーネントの作り方によって、元ゲームよりも評価が高くなるタイトルもある。
ボード/カードゲームの収集に血道を上げていた頃、第三の方法で手に入れたタイトルは多い。こうしたもののうち、「その後にオリジナルの方を手に入れたもの」をピックアップしてお譲りしたいと考えている。

ザバンドールの笏(Das Zepter von Zavandor)
1991年にTimjim Gamesがリリースした『アウトポスト(Outpost)』をモチーフにした作品。プレイヤーは魔法使いになって、自分の力を高めていく。競り、セットコレクション、拡大再生産……と、私の好きな要素が詰まった作品だ。元の『アウトポスト』と異なるのは、プレイヤー間のバランスを取る仕組みが用意されていること。拡大再生産のゲームにありがちな「走り出したプレイヤーの独走」に制限をかけている。入手した当初、何度か遊んでみた。追加された仕組みはうまく機能していて、ゲームとしての面白さはあるように感じた。ただ……昨年、元になった『アウトポスト』が運良く入手できたことで、所有していることの必要性を感じなくなったのは事実。宇宙の開発、というテーマの方がこのシステムに合っているように感じたからだ。この機会に、興味のある方にお譲りして、遊んでもらえればなぁと思っている。興味のある方は、メールかmixiメッセージでご連絡下さい。