世界はあたしでまわってる(その1)

寝る前に1時間ほど遊んでみた。面白い!


世界はあたしでまわってる



主人公は、15歳の女性冒険者。もともとは大事に育てられたお嬢様で、恵まれた環境で成長したことから、かなりのワガママ娘になってしまっていた。『素敵な出会い』を求めていた彼女は、舞踏会に招待した凄腕冒険者に一目惚れ。「お願い、私を一緒に連れて行って!」。ところが、歯牙にもかけられない。「キミが冒険者として力をつけたら、考えて上げてもいいよ」と、冷たく突き放される。この言葉にショックを受けた主人公は、一念発起。「だったら、自分でつかみとってみせるわ!」と、冒険者の道を歩むことを決意する。


このお嬢様の冒険譚を縦軸に、いろいろな登場人物との絡みを織り込んだ物語が進んでいく。ゲーム中で重要なのは、「わがまま」という考え方。お嬢様の強みは「神に愛されるほどのワガママっぷり」だけ。その長所をうまく使うことが、物語を薦めていくカギになる。わがままの効果は、広範囲に渡る。土地の状態を変えたり(平地を森にしたり、墓場を荒れ地に、など)、探し物を見つけ出したり、敵を強化/弱体化したり……ほとんど何でもやりほうだいだ。


冒険者としては駆け出しなので実力がないお嬢様が、わがままという天賦の才をうまく活用して困難を乗り切るにはどうすればいいか……遊ぶ人が考えるべきことは、ここに集中する。敵を強化して経験を積むか、それとも弱体化して目的地へ急ぐのか。村人の頼みをかなえるために地道に努力するか、神様の恩恵で片を付けてしまうか。遊ぶ人の考え方で、どんな風にも進められる。物語を進めないと行動範囲はなかなか広がらないし、たくさんの人とパーティを組む要素もない。また、主人公の成長度合いを自由に決めることも難しい。それでも、「遊び方の自由さ/遊ぶ方法を考える楽しさ」が存在しているように思えた。


世界はあたしでまわってる』は、遊び手の「わがまま」を具現化するゲームだと思う。いわゆるCRPGを遊んでいるときに感じる「もっとアイテムが手に入ればなぁ」とか「クエスト、めんどくさいなぁ」という不満を、このゲームではストレートに解決できてしまうからだ。このゲームには、初期の『Wizardry』シリーズに似た不自由さがある。その不自由さを「わがまま」を使ってどう解決するかを考える過程が面白いのだと思った。


と、まぁ、1時間程度の感想だとこのくらい。久々にハマりそうな感じがするなぁ。