平日NR3道場・その2

旅団長との実践組み手、第二回目。前回の対戦でルール把握に甘い点があったのを反省し、前日から何度も読み返して復習する。「特殊事例の宝石箱(旅団長・談)」なゲームだけに、次から次へと疑問点が出てきた。Twitterを使っての“公開すりあわせ”を経て、遊ぶ上でほぼ問題なしと判断したのが深夜1時過ぎ。そこからカードの効果を確認して……寝てねぇ。

■No Retreat 3/5回目/2人/敗戦/320分■

コーヒーを淹れている間に、セットアップが終わっていた。私はフランスを担当。攻勢をかけるドイツ軍の方が厳しい、という評価のゲームなので、下手が連合軍を持つのは必然か。


セットアップ時の戦略決定。こちらは「F2:PLAN ESCAUT」を引いた。Intelligenceで引いたドイツ軍のカードは唯一のKeepカード「G3:AUFMARSCH No3」。ドイツ軍はスイス国境には部隊を展開せず、リザーブボックスには5ユニットを置く。残りはアルデンヌの森林地帯に手厚く配置。この配置だと、恐らく「G2:ANWEISUNG No2(スイスに侵入可能)」はないだろう。また、オランダ国境付近に送った兵力がほとんどないことから、Rotterdamの支配でVPが獲得できるG1、G4の可能性も低いとみた。「G5:FALL GELB No5」に的を絞り、対応策を考える。
ここで長い注釈。『No Retreat 3』では、ゲーム開始前に両軍とも「Plan Card」なるものを引く。ここに規定された条件を満たせば、ゲーム終了時点にVPが加算される。また、ゲームを通しての例外事項(増援をアルデンヌに置けない、とか、オランダ軍ユニットを攻撃できない、とか)も記載されている。史実がそうであったと評されているように、このゲームは「戦略の読み合い」が重要だ。お互いに相手が何を目標としているのか、そこを読み切って戦っていくことが重要視されている。ちなみに、セットアップ時に特定の条件を満たすとPlan Cardの引き直しが可能。ドイツ軍は4/5、連合軍は2/5の確率で、引き直しができる。
さて、本題に戻る。ドイツ軍のカードがG3だとすると、こちらの最優先事項は「補給線の確保」になる。ユニットへの補給線を確保してSurrender Boxに送られる可能性を減らして、第6ターンでの加点を防ぐ。そこを凌いだらMaginot Lineの補給線確保に力を入れ、第9ターンでの加点(+即時の1VP)を防ぐ。で、と。それをするにはある程度の兵力を予備として持っていないと厳しい。そう考えて、F3の特別効果(第7軍をリザーブボックスに配置可能)を使うことにした。


(途中省略:あとで補足する)


結果的に最終ターンとなった第10ターン、連合軍は最後の望みを賭けた反攻作戦を実行した。薄く広い戦線のうち、どこか1箇所(できれば2箇所)のドイツ軍部隊を後退させることができれば、End Gameまで持ち込める可能性があるからだ。Maginot Lineへの補給線を通して1VPを奪還し、かつ、手元にある「17:Haltbefehl !」でドイツ軍の装甲部隊が対応することを不可能に近くする。そうすれば……。
願いは叶わなかった。戦闘時に効果のあるカードを持っていなかったことが一つ。ドイツ軍の延翼運動に合わせてこちらの部隊も散開していたため、戦力を集中して高比率に持ち込めなかったことも一つ。両者が合わさってこちらの反攻はあっさり退けられてしまった。20VPを確保したドイツ軍が、第11ターンの開始と同時にサドンデス勝利条件を満たして終了。やっぱり今日も、勝てなかったよ。

■感想と評価と

やっと、「遊べた」。
これまではルールが頭に入っていなくて、一つ何かやる(or やろうとする)たびに「これ、ルール上の問題なかったっけ?」「ええと、それは……」「あれー、よくわかんねー」とルールブック参照+協議の繰り返しだった。でも、今日はそんなことはほんの数回しかなく、これまでよりずっと盤上の動きに集中できたからだ。いやー、ここまでが長かった。一種の達成感。まぁ、ルール読みが甘くて、読んでもすぐに忘れちゃう自分が悪いんだけど。。。


「遊べる」ようになると、『No Retreat 3』は本当に面白い。Plan Cardの読み合い、Initiativeの取り合い(マーカーいくつ持ってるか、すごく重要)、カードの使い合い、などなど、痺れるような展開になるからだ。OGN、確定でいいんじゃないかな。
ただ、ね(文句言うのか?)。ちゃんと「遊ぶ」と、ものすごく疲労します、ええ。ユニット少ないしマップも狭いから、一手が重いんですわ。遊ぶなら、飲み物と食べ物は豊富に用意して、かつ1時間に5分くらいのペースで休憩しないと、私は最後まで集中が続きませぬ。ふだんから考えることに慣れている方なら、苦ではないのでしょうが……。

★評価:結婚披露宴のコース料理(フレンチかイタリアン)