イン・ザ・プール(奥田英朗):文春文庫

イン・ザ・プール (文春文庫)
外来の診察時間が終わると、病院内は閑散とする。入院患者は病棟内を行き交うが、外来受付や待合席付近は静かなものだ。受付カードと問診票を提出し、昼間の様子が信じられないほど空いている待合席に座り、この本を出す。
先日読んだ『最悪』に続けて、奥田英朗の作品。変わった(ヘンな)医師を中心に据えた、連作短編集。登場人物の悲喜劇が、自分の姿を見ているようで興味深い。『最悪』よりは、今夜の気分に合っている感じがした。ただ、この著者の作品をずっと何冊も読むのはしんそどうな感じもする。時々、でいいかもなぁ。