第三回セッション(リプレイ・その7)

興味のある方はどうぞ。凶悪なアンデッドとの出会い。

■属性を考えたふるまいをしましょう(12日目・その6)

地下2階では、思わぬ“人物”がパーティを待っていた。燐光で光る紋章が描かれた怪しい部屋を抜けた先に、バフォメットとなのる“それ”がいたのだ。
「おお、珍しい。何十年ぶりに人の姿を見たかな。まぁ、私にとっては年月などもはや関係ないのだが」真っ赤に光る目が、包帯の隙間からのぞく。「君たちは部屋にあった紋章を見たかね? そう、あれが私を封じているのだ。もともと、バタイユの真の目的は私を封じることにある。要塞? 牢獄? どれも間違いなのだ」。


バフォメットはパーティに取引を持ちかけた。紋章の部屋にある5本の石柱を壊してくれれば、望みを叶えようと言うのだ。「脱出がしたい? そんなことは簡単な望みだ。石柱を1本壊すごとに、望みを一つ叶えてやろう。過去にも私は2組の望みを叶えてきた。1組は力を、もう1組は富を、それぞれ望んだよ」「そっか、2本だけ壊れてたのは、そういうことだったのね」。
バフォメットの語りかけは魅力的だったが、パーティは別の選択肢を探し続けることにした。リッチ(と、アドラムは呼んだ)のような邪悪な者と取引をすることに危険な匂いを感じたからだ。「ここまでの部屋の構造、覚えてるだろ? どの部屋のドアにも、“奥から出てくる者を警戒するように”かんぬきがかけてあったよな? あれ、きっとこいつを怖れてのことだよ」ドルムの鋭い指摘も、パーティの意志決定を後押しした。

(次は“こんにちは”)