第四回セッション(リプレイ・その7)

興味のある方はどうぞ。
どんどん長くなっていく…。



■おむすびころりん?(12日目?・その14)

DM:バフォメットは、楽しそうに笑っている。
マイエラ:包帯でぐるぐる巻になってるのに、笑ってるってわかるの?
DM:う。赤く光る目が、さっきよりも嬉しそうに輝いているように感じられる。
アルハイム:壊したぞ、石柱。さっさと情報を話してもらおうか。
バフォメット:約束は約束だ。教えて上げよう。
ドルム:手短に頼むぞ。追っ手がくるのでな。
バフォメット:昔の話だ。王は、自分の館を建てるとき、建築家に“脱出用の秘密通路”を作るように命じた。建築家は命じられたとおりの通路を造り、そして館は完成した。
アドラム:ワシの祖先の話だな。
バフォメット:館を建てた報酬を求めた建築家に対し、王は支払いを渋った。もう少し安くならないか、と。王に逆らえる者はいない。建築家はその申し出を受けざるを得ない状況に追い込まれた。
マイエラ:何となく、先が見えたわね。
バフォメット:王が報酬の約束を破ったことに憤った建築家は、密かな復讐を考えた。そう、非常時に脱出するための秘密通路を、ふさいだのだ。
アルハイム:あの場所がそうか。
アドラム:確かに、日記に書いてあった場所はふさがれていたな。
バフォメット:入口はふさがれたが、秘密の通路そのものは残っている。そこを使えば、お前達は外に出られるだろう。
マイエラ:で、どこが抜け道なの?
バフォメット:水汲みの装置がある部屋を、もっとよく調べてみるがいい。きっとお前達の求めているものが見つかるはずだ。
ズーブ:わかりました。行きましょう。
バフォメット:ちょ、ちょっと待て。話には続きが……。
ズーブ:もううんざりです。


マイエラ:盲点だったわね。
クナルト:調べたつもりだったんだが……。
マイエラ:結果が出ていなければ、意味はないわよ。


水汲み装置の本体を調べたマイエラは、《捜索》判定で19の結果を出し、取り付けられている小さなバルブを発見した。続いて罠の有無を調べ、25の結果。何もないことを確信したマイエラは、クナルトに命じてバルブを閉めさせる。


アルハイム:おお、水路の水が引いていくぞ!
ズーブ:どこかの水門につながってるんでしょうね。
ドルム:ここが秘密の脱出口のようだな。


水が引いた水路の奥には、人間が四つんばいになって進めるような穴が空いていた。夜目を持つマイエラが先に進もうとしたその時、クナルトが叫び声を上げる。


クナルト:装置の下から、何か出てきたぞ! ネズミだっ!
ドルム:やれやれ、ここで戦闘か。厳しいな。
ズーブ:病原菌を持っているかもしれません。気をつけて!

(続く)