頭を沸騰させる会(いま名前を付けた)

ゲームの骨格となる仕組みに、彩りを添えるのが特殊/特別効果だ。ゲームに参加している人の全員が従わなくてはいけないルールに一部変更を加えるもので、使い方で勝敗が左右されたり、盛り上がりどころになったりする。特殊/特別効果の仕組みを取り入れているゲームは多い。『ウノ』だったら『リバース』などのカードがそうだし、『プエルトリコ』の役割もそうだろう。極端なことを言うと、将棋における成り駒もそうかもしれない。
特殊/特別効果の要素が入ったゲームは好きだ。他の人は駄目で、自分だけ使えるってというところが、ちっぽけなプライドをくすぐる優越感につながっているから、かもしれない。
今日はいたるさんと二人で、そういう特殊/特別効果満載のゲームばかりを遊んでみた。

AndroidNetRunner/初プレイ/2人/敗戦/17分■


技術を駆使して企業のデータサーバに侵入、蓄積された貴重なデータを盗み出すことを目指す“ランナー”。
“アイス”と呼ぶ(ファイア、じゃないのね)バリアーで、データサーバの防衛を目指す“コーポレート”。
その対決がテーマのゲーム。勝利得点の対象が“アジェンダ”と聞いて、みんなの党の党首を思い浮かべてしまったのは今だからか。何年か経って、この日記を読み返したとき、同じように思うのかな。
閑話休題
ランナーとコーポレートのプレイヤーは、できることがそれぞれまったく異なる。特殊効果満載のカードを使い、自分にだけできることを実行していく……というのは、『Labyrinth』に通ずるものがあった。最初はランナーを持って負けたけど、うん、これ、面白い!

AndroidNetRunner/2〜3回目/2人/勝利・敗戦/15分・59分■


陣営を替えて、その後は2戦連続で。
とても面白いゲームなんだけど、始めるためのハードルが高い、というのが率直な感想。先に挙げた“アジェンダ”以外に、“レゾ(アンレゾ)”“ラン”“ペイドアビリティ”“ジャックアウト”などなど、このゲームならではの用語が多いからだ。カードの特殊効果に加えて、言葉の意味を覚えるのが少し大変だった。そこをうまく乗り越えられれば楽しい時間が続くと思うので、最初は経験者に教えてもらいながら遊ぶのがいいと思う。

■Mage Wars/7回目/2人/勝利/120分■


手探りで始め、何度もルールブックを参照しながら遊び、遊んだ後にルールの適用ミスに気付く。そんな練習を繰り返して、ようやく本来の面白さが味わえる(であろう)オリジナル呪文書の構築戦にまでたどりついた。いや、感無量。
私が使ったのは長所も短所も少ないWizard。いたるさんはPetの能力が強力なBeastmasterだ。互いのMageは事前に決めてあったので、それにあわせて呪文書を作ってみた。CreatureはFlyingの能力を持つもので構成して、相手の移動を邪魔する。EnchantmentはDecoyくらいしか入れず、EquipmentもArcane Ringのみ。その分でできた余裕をすべてIncantationに回して、Quick Spellでの先制攻撃を目指す……という思惑だった。
序盤は優勢、中盤のシーソーゲームを経て、終盤に何とか逆転勝利。「あの一発が当たっていなければ」という場面をすべてものにできたのが大きかったかな。
やっとここまで来たので、しばらく遊ぶつもり。次の呪文書の構想もできているので、またWizardで行ってみよう。

■テラミスティカ(Terra Mystica)/初プレイ/2人/勝利/95分■


先日のゲームマーケット前後に、大きな話題になったゲーム。陣取り+ワーカープレイスメント+リソースマネージメント+ほにゃほしゃ+なんちゃら……てな具合で、ベースになるゲームの仕組みはとても多い。それらをうまく組み合わせた上で、特殊/特別能力を「ゲームの見通しを良くする」ために使っているところが、すごいなぁ、って感じ。よくこんなの考えつくもんだ。
遊んでみて、意外に短い時間で終わるところも好感。ルール説明には55分かかった(ありがとうございます)し、ゲーム中もずいぶん長考+ルール確認した割りには95分。慣れてくれば、きっと60分以内で終わるだろう。


いつもなら何戦も続けて遊ぶところなんだけど、今日はちょっとダメだった。こんなの初めてだ。