【020】トップバナナ(Top Banana)


・作者:ジム・ウィンズロウ(Jim Winslow)
・対応人数:2〜4人
・実プレイ時間:15分
・プレイ回数:13回

■サル山のボスを決める死闘■

「おお、サルの駒だ。よくできてるな」「サルですね」
「真ん中にあるのは、山か」「山です」
「手元には5枚のカード。1枚に数字一つか」「ええ」
「自分の順番になったら、カードを出す」「その通り」
「出したカードの数字分だけ、サルを進める」「はい」
「同じマスに入ったら?」「飛び越します」
「途中で山頂についたら」「残った数字分、戻ります」
「戻った次の手番は、また上に登るのか」「そうです」
「全員がカードを使ったら、終わりか」「はい、その通り」
「終わったときに山頂にいるサルが勝ち、と」「ご明察」
「山頂にどのサルもいなかったら?」「近いサルが勝ちです」
「じゃ、遊ぶかね」「ええ、やりましょう」

■5枚の数字カードを出してレースを進める■

「最初は“5”を出して、5歩登る」「はあ」
「次は“4”。これで誰も付いてこられまい」「なるほど」
「さらに“3”! あれ? 山頂を通過したぞ」「ですね」
「次はちょうど山頂に着くように“2”を」「それはダメです」
「!? なぜだ」「直前の人と同じ数字のカードは出せません」
「そういう大事なことは、先に言ってくれたまえ」「言いました」
「では、ここでは“1”しか出せないのだな」「そうです」
「最後に“2”だ! あ、れ……?」「通り過ぎましたね」
「ぐっ、降りる途中の駒を飛ばしていくから……」「ビリですね」
「こ、このままでは終われん。もう一回だっ!」「いいですよ」

■たった5回の手番。なのに一手が重い■

「なるほど、後で微調整するために小さい数字のカードを残すか」
「いやいや、最後の追い込みをするために大きい数字にするか」
「いっそ、中途半端な“3”あたりを処理するか」
「前のカードと同じのは出せないから、他人の逆を行くのがいいか」
「でも、同じカードを持っていれば、後手番を縛れるんだよな」
「ああ、そうか。数字の合計は15、手番は5回。つまり一手で……」
「あえて小さい数字を出して、他人に飛び越させる手も有効だな」
「待てよ。勝負は1回でつかないんだから、最初は捨てて次の回で」
「よくわからん。いっそ裏向きでシャッフルして出すか」


「あのお、そろそろ最初のカード、出してくれませんか……」