ショートタイム版・スタートレーダー(Star Trader-Short Time Version):ゲームの構造

プレイヤーの立場と勝利条件
Star Traderは、宇宙を舞台にした通商・交易をテーマにしたタイトル。プレイヤーは6つの宙域を駆けめぐり、莫大な富をつかもうとする星間交易商(Star Trader)になる。プレイはターン制で進行し、一定のターンが経過すると終了。終了時に、もっとも多くの資産を持っているプレイヤーが勝利をおさめる。
利益を上げるには?
舞台となる6つの宙域では、主に4つの産物/資源の取引が行われている。すべてを取り扱う宙域もあれば、1つしか取り扱わない宙域もある。各宙域における産物/資源の価値は需給バランスによって変動する。ある宙域では極端に安い産物/資源が、他宙域では暴騰するといった状況が起こりうる。各宙域における相場の違いを利用し、「安い宙域で仕入れ、高い宙域で売る」という商売の基本を実行することにより、プレイヤーの資産は増えていく。この他、旅行客の運搬や、特殊なアイテム(稀少動物/植物や非合法物資)を運ぶことによっても、利益を得られる。ただし、旅行客の運搬には一定のリスクが伴うし、特殊アイテムは運搬の機会が得られない場合もある。
移動は宇宙船で
それぞれの宙域を行き来するために、プレイヤーが所有するのが宇宙船だ。この宇宙船、いわゆるオーダーメイドのものは存在しない。船倉の広さ、エンジン出力、武装の有無、オプションパーツの選択など、複数の要素を組み合わせてプレイヤー自身が設計する。何を目的に、どんな宇宙船を造っていくか。プレイヤーの戦略とセンスが要求される部分だ。
多彩なイベント
進行に伴い、さまざまなイベントが発生する。前述した特殊アイテムの登場、ある産物/資産の価格変動、宙域での反乱、宇宙海賊の登場、エイリアンの侵攻など、その内容は多彩だ。こうしたイベントの発生を事前に察知することや、発生後に素早く対応することなども、プレイヤーのスキルとして重要になってくる。
その他の要素
プレイヤーが持っている「特定分野に対するコネクション」によってイベントの結果が変わったり、プレイヤーの「評判(名声)」という要素があったり、プレイヤー同士の戦闘や、宙域ごとの特色があったり……と、SFゲームにほしいと思えるガジェットがてんこ盛り。やろうと思えば、交易そっちのけででドンパチだけをすることも可能だし、旅行者の運搬だけで収益を得ることも可能だし、工場で生産した産物/資源を売るだけで儲けることも可能。もう、できることがたくさんあって、嬉しい悲鳴をあげるほどだ。
ショートタイム版では
元ゲームのルールのうち「魅力的だけど、煩雑さを増している」要素を整理し、通商・交易の側面にスポットを当てたルール調整が、bqsfgameさんによって行われた。プレイヤー間戦闘はなくなり、宇宙船設計や宙域ごとの特色、イベント種別と内容などは大幅に変更が加えられていて、すっきりと遊びやすくなっている。また、テストプレイの結果を受けて細かい部分(たとえば、旅行者の運搬報酬など)にもバランス調整が加わっている。