強ZOC+マストアタックのウォーゲーム/シミュレーションは久しぶり

午前中の打ち合わせを終えてから、『ノルマンディ上陸作戦』を遊ぶ。

ノルマンディ上陸作戦/初プレイ/2人/途中終了■

アド・テクノスがリリースしたボックスゲームの一つ。テーマは第二次欧州大戦の終盤、いわゆる「史上最大の作戦」と言われている連合軍のノルマンディ上陸(オーバーロード)作戦だ。大きな特徴は、上陸侵攻に先立つ計画立案からゲームが始まること。連合軍は、どの師団を上陸/空挺降下させるか、そのための支援部隊には何が必要か……などを、ドイツ軍はノルマンディ戦区に回せる兵力や防御施設の配置などを、それぞれ秘密裡に行っていく。各分野の計画遂行に割り当てたスタッフ数とダイスロールで、作業の進捗状況が決まる仕組みだ。


この「計画を立て、作業を進めていく」過程が抜群に面白かった。上陸はいつ、どこか、というドイツ軍の不安や、作業が本当に終わるのかという連合軍の焦りを体験できるためだ。今回はドイツ軍を担当し、そのあたりの面白さを堪能させてもらった。


いったんD-Day(上陸日)が確定すると、互いの情報を公開して、いわゆる普通のウォーゲーム/シミュレーションになる。強ZOC(装甲/戦車/機甲以外はZOC離脱不可)、マストアタック、戦闘解決は戦力差、損害提示はステップ数、退却で損害吸収可能……というシステム。マップが狭く、“囲んでつぶす”ことがしづらいため、序盤は膠着した戦線になった。


3ターン目まで進めたところで、アメリカ軍の担当区域ではサン・メール・エグリーズ〜カランタン〜サンロー付近、イギリス軍の担当区域ではカーン前面でいったん攻勢はストップした。全体の中央にあたるバイユーには、アメリカ軍の歩兵師団が無血入城した。
ドイツ軍側は事前の総統交渉に失敗した影響で、全部で3装甲(21Pz、24Pz、Lehr)しかいない状況。カーンにLehr、バイユーに24Pzを割り当て、21Pzはアメリカ軍の“オマハ”海岸に置かれたマルベリーを狙う構え。


……というところで、時間切れ終了。もう少し展開を見てみたかったが、仕方あるまい。

■感想■

事前の計画立案・遂行の過程では、十分に楽しむことができた。「孤独なスゴロク」という感じもあるにはあるが、それは慣れていないからだと思う。連合軍/ドイツ軍のそれぞれで一度以上遊んでいれば、「ああ、こういうことをやってるな」なんてことが感じられそうな気がする。
残念ながら、D-Day以降の展開が、ちょっとピンとこなかった。連合軍の航空機マーカーを交通妨害だけでなく地上戦闘支援にも使えるようにすると、もう少し面白くなりそうな感じがする。妨害と支援のどちらに、どれだけ配分するかといったジレンマや、航空支援を集中しての一点突破も再現できるように思うためだ。


まぁ、いろいろ荒削りな部分はあるけれど、前半の計画立案・遂行過程がとても面白かったので、再戦を希望。今度は連合軍の焦りを感じてみたい。