【022】サバービア(Suburbia)


・作者:テッド・アルスパッハ(Ted Alspach)
・対応人数:1〜4人
・実プレイ時間:80〜120分(3人/4人で)
・プレイ回数:7回

■自分の街を発展させ、人口を増やそう!■

『Suburbia』は、郊外の街(都市)建設がテーマのボードゲームだ。プレイヤーは建設計画の立案・実行者になる。最初はほんのわずかな施設(建物)しかない街に、いろいろな機能を持つ施設を作っていく。発展の度合いに応じて、街の人口は増えたり減ったりする。ゲームが終わったときに、一番多くの人口を抱えている街を担当したプレイヤーが勝ちだ。

■施設のタイルを置いて街を拡張■

街を発展させるカギになるのが、バラエティに富んだ各種の施設だ。6角形のタイルに施設の名前や機能、建設に必要なお金が描いてある。施設は、人口増加に関わる「住宅系(緑タイル)」、現金収入を生み出す「商業系(青タイル)」、周辺のタイルに影響を及ぼす「公共施設(灰色タイル)」、効果は強力だが悪影響もある「交通機関/工業系(黄色タイル)」、の4種類がある。それぞれの特徴を掴み、相乗効果を得られるようタイルを置くのがコツだ。
プレイは手番制。自分の手番になったら、公開されているタイルから1枚を選ぶ。建設に必要な資金を払い、自分の街に配置する。その後、施設の特殊効果を解決する。ここは少しややこしい。というのも特殊効果が発動する条件が、施設ごとに違うからだ。配置する施設固有のものに加え、既存タイルの有無や数、配置する位置(周辺に特定の色タイルがあると発動するもの)、など、さまざまな条件がある。最大限の効果を発揮できる場所を探すのが重要だ。
 施設の効果で影響を受けるのは「手持ち資金」「収入力」「人口」「人口増加率」の4つ。ゲームの進み方によって、伸ばしたい要素は変わってくる。その変化をうまくつかんで、街を大きくしよう。

■定番ゲームになれる魅力が詰まっている■

ゲームの勝敗は、「終了時の人口」の得点に、「ゲーム開始前に選んでおいた勝利条件」の得点を加えて判定する。ゲームを始める前、各自に2枚ずつ「達成すべき条件」を描いたタイルを配付する。このうち1枚を「自分だけ達成可能」のものにして持ち、もう1枚を「誰でも達成可能」なものとして公開する。終了時に条件を満たしていれば、追加点を得られる仕組みだ。ここから得られる点はかなり多いので、最後に勝敗をわける重要な要素になるだろう。
以上で紹介してきたように、『Suburbia』は都市建設+拡大再生産系の“王道”とも言える構造を持つゲームとなっている。定番となれるだけの魅力が詰まっている好ゲームだ。タイルの効果を発動するときの処理がめんどうなのを厭わない人なら、きっと気に入ってもらえるだろう。