Triumph and Tragedy(その0:概要紹介)

GMT Gamesの最新作。P500の一つとして発表されたときから気になっていたタイトルだ。ようやく冬が終わって少し時間が取れるようになったので、ボチボチと対戦準備を進めているところ。ルールの抄訳はちっとも進まない(めんどくさい)けど、サマリーは日本語で作った。口頭でのルール説明だと30分くらいかかるかなぁ。一回やってみて、いろいろチェックしたいところではある。てなわけで、「対戦者募集・兼・誘引」の一環として、少しずつゲームの概要とか紹介していこうかな。

1)ゲームの概要

1936年〜1945年までのヨーロッパおよび周辺国/地域が舞台の3人用ゲーム。プレイヤーはそれぞれWest(イギリス/フランス、のちにアメリカ合衆国も)、Axis(ドイツ/イタリア)、USSRという陣営(Faction)を担当する。ゲーム開始時には、3陣営は「競争相手(Rival)」ではあるが、戦闘行為は行われていない。一応、平和(Peace)の状態で始まる。ゲーム中に宣戦布告(DoW:Declare of War)をした陣営は「敵(Enemy)」になって、まぁ、いろいろドンパチ始まるわけだ。

2)勝ち方(3つあるよ)

ゲームの勝利条件は大きく分けて3つ。平和時に達成できる「経済的勝利」、戦争状態で達成できる「軍事的勝利」。それと原子爆弾を開発する(+他陣営に投下できる能力を持つ)ことによって勝利する「原爆勝利」がある。陣営によって目指しやすい条件が違ってたりする。ありがち。

3-1)進め方(カード使うよ)

ゲームの進め方は、ちょっと変わったカードドリブン(CDS:Card Driven System)。中小国への外交(Deplomacy)や軍事(Military)に関わる「アクションカード(Action Cards)」と、生産(Production)や技術開発(Technology)に関わる「投資カード(Investment Cards)」の2種類がある。それぞれ使うタイミングや使い方が違っていて、どっちを優先するかが悩ましい。
外交は、中立状態で始まる国家や地域に影響を及ぼして、「友好条約締結(Associated)」「相互防衛協定(Protector)」「衛星国(Satellite)」へ変えていく。それによって経済力を上げたり、自陣営のユニットを動きやすくするのが狙い。
技術開発は、ユニットに固有の能力を追加するものが多い。「友好的な国のエリア内だったら、航空ユニットの戦闘力が2倍になる」という効果を持つカードなんかがある。それとは別に、4つの開発段階にわかれてる「原爆技術」もあったりする。陣営によって軍事ユニットの総数や内訳に差があるから、どれを優先して開発するかはバラバラになりそう。たとえば、Axisは装甲ユニットが多いから「Heavy Tank」を、とか、Axisの潜水艦による通商破壊が嫌なWestなら「Sonor」とか。

3-2)進め方(1年は4季)

ゲームは1年ごとの「Year」単位で進める。年の初めは外交や生産、技術開発を行うフェイズ。ここでの結果が、その後の展開に大きく影響する、はず。
続いて春(Spring)→夏(Summer)→秋(Fall)と進めていく。各季節ではアクションカードを使った(使用は任意)だけが行動できる。マップ上でユニットを動かしたり、戦闘をさせるのは、ここ。そして秋が終わると冬(Winter)。これはUSSRだけが限定エリア内だけで行動できる季節になっている。
ちなみに、陣営ごとの行動順はコロコロと変わる。年初の行動順はダイスロールで決めるし、各季節の行動順はカードに書いてあるアルファベットによって決まる。

4)マップとユニット

マップはエリア、軍事ユニットは木製ブロック。軍事ユニットの能力は、Columbia Gamesの『Victoryシリーズ』あたりと似てる。歩兵ユニットなら「A1/G2/N1/S0」みたいなレイティングがしてあって、戦闘する相手によってヒット判定が違う、ってやつね。ユニットの種類は4つしかなくて、新規生産もステップ追加も、ぜーんぶ等価でできる。戦闘の時は「えっと、どのレイティングだっけ?」って少し迷うかもしれないけど、生産の時はラクかな。

5)続きは、また今度

ルールは全部読んで、プレイブックに長々と書いてある「Expanded Example of Play」も読んだ。特殊ルールの類いが多くないので、少し慣れればサクサクと進められそうな気がする。